丹沢安治研究室
corporate strategy and economics of organization 中央大学

ネットワーク・ガバナンスの探求

Technologie-Lizenz-Buero (TLB) der Baden-Württembergischen Hochschulen GmbH

04/11/04

現代において「企業」と呼ばれている構成体は、決して単に1つの「会社」を意味するのではなく、数百の連結子会社からなる企業グループであったり、独立性の高いカンパニーなどの事業部門から構成されていたり、長期的な取引先とのネットワークになっていたりするという意味で「ネットワーク組織」というべき存在になっている。たとえば、(1)電子産業や医薬・医療産業において顕著に見られる企業組織のモジュール的結合、(2)商法や独禁法の改正による企業合併と分割の新たな戦略、(3)実際に企業不祥事の発端となっているグループ関連会社の行動などを見るとき,企業の「ネットワーク組織」としての側面の重要性は明らかである。企業がネットワーク組織として見られるべきであるならば,その統治構造,すなわちそのコーポレートガバナンスもネットワークとしての甲生態を対象として考えられなければならない。したがって、まず(1)ネットワーク組織についての事例を広く集めると同時に,(2)そのガバナンス構造を明らかにするための理論的枠組みを探求する。そこではコーポレートガバナンスの研究において伝統的に使用されてきた、エージェンシー理論や取引費用理論、そしてプロパティー・ライツ理論(所有権理論)のような新制度派的な経済学と企業戦略論における資源基礎アプローチを基礎として(3)それらを統合する理論的枠組みが組み立てられ、現代のわが国におけるネットワーク組織戦略が策定される。

     

last updated 2004/12/19