こんなことがありました(日記)

2008年12月

2008.12.31 Sun.
あと数時間で今年も終わり、という段階で書いています。実は、年賀状もつい今しがたまでとりかかっていました。 今年は出会いが多かったので、昨年よりも書く年賀状の数もだいぶ増えました。

年賀状にはできるだけ手書きで文章を入れるようにしているのだけれど、何を書こうか考えつつ、ふと、「この人と初めてあったのは今年だっけ?去年だっけ?」と思うことが多くて、なんだか不思議な感じ。もちろん、記憶力が低下しているということもあるのだけれど、今年はほんと年始から色々なことがあったので、「え?あれも今年だったの?」と思うことがたくさんあって…。

「充実した年って、過ぎるのは早く感じるけど、振り返ってみると色んなことがあって長く感じるなぁ」と前々から思っていたのだけど、今年はまさにそんな年でした。たくさん素敵人たちと出会ったし、これまでつきあいの長かった人との関係が深まることもあったし、昔の友人との再会もあったし。こうして得た絆をこれからも大切にしていきたいと思っています。

前回の日記に書いたとおり、またTOKYO Prideの代表を務めることになったので、より忙しくなるだろうし、大変なこともたくさんあると思うけど、でも前向きにやっていくつもりです。僕たこれまでたくさんの人に助けられてきたし、力をもらってきたので、その恩を社会に還元していきたいなと思っています。でも、活動すればするほど、またお世話になることも増えるという側面も…。どうぞ、来年もよろしくお願いします。

2008.12.28 Sun.
今日(28日)、誕生日を迎え、42歳になりました。たくさんの人からおめでとうメールをいただきました。感謝感謝。今年(≒41歳の一年)は、本当に充実した年/歳でした。昨年12月に出た『カミングアウト・レターズ』(RYOJI&砂川秀樹編集・太郎次郎社エディタス)がとても評判良くて、年明けしばらく、『カミングアウト・レターズ』がらみが講演が続いたし。それに、NHK教育テレビ「ハートをつなごう」で「レズビアン/ゲイ特集」が始まって、それに出ることになったり。

そして何より、今年一番大きかったのは、長年課題となっていた博士論文を提出して博士号をもらったこと。ここに至るまで長かったなぁ…。そのお祝いパーティーを東京と沖縄でできたのもうれしかった。東京では、指導教官に乾杯の音頭をとっていただいたのだけれど、とても感動的なスピーチ付きで、一生の思い出となった。沖縄では、母親や姉、姪も参加してくれたし。

ここまでやってこれたのは、社交辞令ではなく、ほんとうに僕を色々な形で支えてきてくれたまわりの人のおかげ。そして、幸運のおかげ。最近は、何かを達成したり、逆に厳しい生活状況に陥ったりすることを、個人の努力(の有無)に還元するような考えが広がっているけれど、「社会」や「文化」というものについてちょっと学んだら、そんな単純なものではないことがわかるはず。学問が、教育が、そういう「単純じゃない」ことを伝えるために、しなくちゃいけないことはたくさんあるんじゃないかなぁ。

ところで、話変わり…。実は、23日にTOKYO Prideの再建説明会がありました。ちなみに、TOKYO Prideは、「東京レズビアン&ゲイ・パレード(昨年より、東京プライドパレードと改名)」を主催してきた団体です。で、その説明会で発表したのだけれど、色々な経緯があって、また僕が代表を務めることになりました。ただでさえ将来どうなるかわからない不安定な生活をしているのに、こんなことをまた背負って、ほんとにバカだなぁ、と思うけれど…。でも、無理をしすぎず、しかし充実した活動を展開していくつもりです。みなさん応援してください。新しいTOKYO Prideについての詳細は、またサイトでアップしますので、アップしたらここでもお知らせします。

2008.12.18 Thu.
久しぶりに本格的に風邪をひいて、つらい日々。ここ数ヶ月、かなり精力的に動いていたけれど、そろそろエネルギー切れか。

先日、今年最後の講演が終了。ある高校で、同性愛についてと、HIV/AIDSについて、2週にわたり話をした。ここ数年、毎年呼んでもらっているが、今年は人数が多かったせいか、これまでとはちょっと違う雰囲気だった。

授業が終わってから、昨年この授業を受けていたという学生が一人やってきて、当時あることですごく悩んでいたけれど、この授業を受けてとても救われた、お礼を言いたくて、と話してくれた。こうして、少しでも楽になる人がいてくれるなら、話に行く甲斐があるなぁ、と思った。

2008.12.07 Sun.
昨日は、中村美亜さんの『クィア・セクソロジー』(インパクト出版会)の出版記念パーティーがあり、僕は、乾杯の音頭をとるという大役をいただきつつ、出席しました。ほとんど知らない方々ばかりだったので、少し緊張したけれど、無事に数分のスピーチを終えて乾杯。ほっ。

とても個性的な方々が集まっていて、面白い雰囲気でした。人見知りな僕は、あまり知らない人と話すことはできなかったけれど…。それでも、何人か声をかけてくださり、また新しい出会いがありました。今年は一年を通してこうして色んな人と出会うことができ、ネットワークが格段に広がった年だった。

いろいろあって、やっぱり人とのつながりは大きな財産だなぁ、と痛感する日々。僕は、物質的な財産はないけれど、こちらの財産にはとても恵まれている。今年の9月に沖縄で博論完成パーティーをやったときに、主催してくれた友達が、参加者の写真を撮り、そこに僕へのメッセージを書いてもらい、アルバムをつくってもらったのだけれど、そこに、母親は、「秀樹は幸せ者です」と書いていた。本当にそうだなと思う。

あ、話がそれてしまったけれど、中村美亜さんの本は、とても読みやすくていい本です。ぜひ読んでみてください。僕の「セクソロジー」のイメージは古くて、ホルモンとか、脳の構造とかそういうことを中心にして語るイメージがあるのだけれど、彼女は、人文・社会科学系の議論を十分に踏まえ、また取り入れながら、セクシュアリティを論じています。彼女は、これから、日本のセクソロジーを刷新するんじゃないかな、と僕は思っています。

2008.12.02 Tue.
11月末に「市民セクター全国会議」という、全国のNPO/NGO、行政のNPO支援センターなどが参加する大きな会議に参加した。「障がい者」関係の活動をしている知り合いから、ある分科会で話題提供者になってくれないかと頼まれ、引き受けたことがきっかけだった。

名前の大きさから、ちょっとひるみながらも、お世話になった人からの依頼だったのでオッケーしたのだけれど、後で、予想していたよりももっと大きくて、かつ、非常に大きな組織(たとえば、全国社会福祉協議会とか、中央共同募金会とか、日本経団連1%クラブとか…)が後援となっていて、有名な運動などをやっている人達が話題提供者となっていることを知り、冷や汗。

僕が、一緒の分科会で話をする人は、120以上のNGOが参加した「G8サミットNGOフォーラム」を運営し、政府に提言をおこない実績を挙げたような人だし。事前に打ち合わせをおこなった後も、いったいどうなることやらと、不安いっぱい。分科会は朝9時半〜3時までという長丁場で、僕の話(東京プライドパレードの話をしたのだけれど)に誰も興味を持ってくれなかったら、やばいんですけど、と…。

でも、自分が出る分科会の前日にあったセミナーや懇親会に参加し、色んな人と話をする中で、少し「大丈夫かな」と思えるようになった。こちらが、「LGBTなどの性的少数者の活動をやっています」と自己紹介しても、とりあえず、「えっ?!」というような表情を見せる人はいないし、また、それぞれの活動の分野で活躍している超有名な人たちも、こちらの質問に丁寧に答えてくれるし。

正直言って、「人権や福祉のことをやってきました」という人達も、往々にしてLGBTに対する理解は低いし、差別的な意識を持っている人も少なくない。でもやはり、そういう問題に関わってきた人達は、こちらが当事者として名乗り出て、しっかりと話をすれば、ちゃんと聞いてくれる。「感情的にもなっとくし、受け入れられる」というところまでいかなくてもも、まず「理解しよう」と努力してくれたりする。

これまで、、僕は、「どうせ人権とか言っても、LGBTのことなんか考えていないでしょ」とか「障がい者のことやっているとかいっても、その中にLGBTがいるなんて思ったこともないでしょ」と、やさぐれたというか、ひねたというか、そういう気持ちを抱いていて、だから、こういう場を避けてきたのだけれど、でもやっぱり、社会に理解を広めていくためには、こういう分野にいる人達に積極的にアピールしなくちゃなと思った。

それに、それぞれのNGO/NPOが抱えている問題や、そこで蓄積されてきた経験は、分野に関係なくとても参考になる。今回、僕が話題提供者として参加した分科会でも、全然規模も内容も違う「G8サミットNGOフォーラム」と「パレード」という二つのテーマが並んだわけだけど、やはり似たような問題もあるよね、という話になった。また、参加者それぞれの立場から、LGBTについて考えてくれたことは、うれしかった。

今回の参加で、もっともっと色々な問題に取り組んでいる人達と話をして、つながっていきたいなぁ、と思った。もちろん、LGBTに対してとても激しい憎悪や嫌悪感を持っている人も少なからずいるのだろうけど、話をすればわかる人達もたくさんいるんじゃないかな。どうせ、いつまであるかわからない人生、たくさんの人と出会い、つながれる人を一人でも多くみつけたい。

ちなみに、「市民セクター全国会議」についてはこちらを→


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