| 「ねえ大佐は俺のドコが 好き?」 にっこり邪気なく聞いてくるな、図々しいぞ。お前のその周囲へ の頓着無い態度は、デリカシーがないと一般では言うんだ。 「いつも俺はいっぱい大佐の好きな所言ってるんですもん たまに は大佐が俺の好きな所言ってくれたって良いじゃないスか」 全身で圧し掛かってくるな、重い鬱陶しい…潰れる!お前自分と 私の体格差を理解していないだろう!? 「えーしてますよ だからこそ大佐が逃げられないように寄り掛か っているんじゃないスか」 故意犯か…そんな真似をしなくても逃げやしない。…多分。 お前の好きな所は、そうやって企んだことがあっても真っ直ぐに 視線を逸らさず見詰め返す瞳。己が正しいとの信念があれば、私で あろうと私よりもなお上官であろうと、例え処罰対象になったとし ても臆することなく顔を俯かせない。 綺麗で偽り無い、空のような海のような色彩を持った目。 それから、お前の笑顔。 楽しい時に見せる爽快な笑顔や、ふと見せる優しい微笑み。どれも 他人を韜晦する時や、本心を隠したいときに浮かべる私の笑みとは 異なって、お前の笑い顔はいつでも正直でどこにも嘘が無い。 …ごくごく稀に見せる野性的な唇を歪めた嗤いは、狂暴的であまり 身近で浮かべずにいて欲しいと願うが、……まあその時のお前の顔 は精悍で……悪くは無い…と思う。 人間兵器の代名詞とも言える国家錬金術師である私に、こうやっ て恐れもなく触れてくる温かい指先も、何もかも忘れて身を委ねら れる腕の中も、気に入っている。 「…お前の全部が好きだよ ハボック」 背中から抱き締めたハボックが、ベルト状態で拘束している腕は どうやっても外れそうに無く、肩口に顎を乗せたまま早くと返答を 促してくる。 こう告げて、にっこりと振り返り微笑んでやる。勿論ハボックには 私のこの笑顔が本心を隠したい時の種類であると、察せられるのを 承知の上でだ。 「…嬉しいけど その顔でその返事はズルいっスよ大佐」 仕方があるまい。お前の好きな所を告げてやってもいいが、そう すればお前は見えない尻尾をちぎれんばかりに振って、事有る毎に 『大佐は俺の笑顔好きなんですよね?』と聞いてくるようになるだ ろう。…私はお前のそういう所は、好きじゃない…いや違うな苦手 なんだ。 だから全部をの言葉だけを返してやる。…安心しろ、私の今際の 刻みにはお前の良いところ、お前の好きな所、…ハボックを愛して いると全部ぶつけてやるから。私より先に死ぬのは許さないと命令 したのだから、お前が先に逝くことはあるまい? 嬉しいけどズルイと耳元で繰り返すハボックを黙らせる為に、柔ら かく肩から頭を下ろさせて振り返りざまに軽く唇を重ねてやった。 ハボックは少し驚いた顔をした後、照れくさそうに…そして幸せそうに ヘヘッと微笑みまた抱きつく。 「俺も全部好きです 大佐」 …お前の嘘の無い言葉も、大好きだが…捻くれ者の私はどう返して いいのか困惑するばかりだと、少しは察しろ。大好きな、ハボック。 *************** お邪魔したイイハボックチャットでのお題ロイのハボが好きなところを語れから練成 |