「陰陽師」  2001年 10月 28日


 だーいすきな陰陽道物。かなり期待して……いませんでした(笑)。だって、実写で映像化するのは難しいような気がしません?

 結論は、まあ、あんなものかな。話自体は面白かったけれど、映像はもっとお金をかけて欲しいなというところ。全体的に安っぽい。ちょうど予告編で「ハリー・ポッター」をやったのですが、そのセットの迫力との違いが制作費の違いなのかも。もっともっと雅で妖しい平安朝を作り上げて欲しかったけれど、邦画でそれだけのお金をかけろというのは無理?? 限られた制作費の中で制作スタッフの方々はいろいろ考えたんだろうなぁと、おばかなことをつい考えてしまった。
 でも、日本の平安ものってみんなあんな感じで空間が空いているのよね。だから安っぽく感じるのかな。
 全体的に明るくて、個人的な好みを言わせてもらえば、もっと照明を落として暗い映像だとよかったのにと思います。

 晴明役の野村萬斎、はまり役でした。失礼ながら、本当に狐顔。それに、さすがに立ち振る舞いが綺麗で、舞いのシーンやラスト近くの飛ぶシーンは美しゅうございました。ただ、声がちょっと晴明のイメージよりも低かったかな。
 源 博雅役の伊藤英明はね、ああいうのを純朴な口調というのかもしれないけれど、セリフ回しで拍子抜けしてしまいました。イメージとしてはあっていたけれど。
 道尊役の真田広之はさすが、うまい。青音役の小泉今日子もそこそこ? 蜜虫の今井絵理子はノーコメント。
 あまり大きな声では言えないけれど、女性軍に妖しい美しさというのを感じられなかったのが残念。蜜虫とかはもっと大人の女性に演じて欲しかったな(あれ、ノーコメントだったはずなのに ^^;)
 ビジュアル・衣裳デザインが天野喜孝ということで、彼の絵は大好きなのですが(宝塚の演出も綺麗だったな)、今回はわたしの好みではありませんでした。ヘアデザインが今ひとつ。ああいう凝った髪型って逆に安っぽくなると思うんですよね。素直に降ろしただけの方がよかったと思います。

 ストーリー自体は素直な陰陽師もの(ってどんなだ? 笑)でひっかかるところもなく見れました。
 ただ、単純明快なんだけれど、そのぶん細かいところがおざなりの印象。都の守り神というわりには博雅がなんの役にもたっていなかったり、青音が墓守のわりには親王の魂を復活されようというのに何もしなかったり、道尊は陰陽師なのに最後は刀に頼っていたり(それとも封印されたってこと?)等々気になるところもあって、もう少しあれこれすればもっと面白かったかなと思います。道尊にももう少しひねりが欲しかったな。

 そういえば、博雅と青音の命が入れ替わった映像、「おお、N○Kスペシャルのようだぁ!」と思ったのはやはりわたしだけでしょうか? その後「こうして、晴明は博雅と青音の命を入れ替えたのです」というナレーション(もちろんN○Kの口調で)が入らないことに違和感を感じたのもわたしだけ??