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◆2005年2月の日記◆

050210 ポリクリ終わりました。

今年度のポリクリ(臨床実習)が、今日、終わりました。6年生になっても、アドバンストコースと銘打った選択実習があるので、臨床実習自体が終わったわけではないのですけれど。

短かったね、と、感想を述べる友人も多くいます。しかしわたしには、長いポリクリでした。昨年初めから体調を崩し、学校へ行くのもやっとの状態が続いていましたから。朝出かけるのが一苦労だったことは、一度や二度ではありません。帰りたくて泣きそうになったこともありました。患者さんの前で緊張して固まってしまったこともありました。先生方へのプレゼンで準備不足が露呈して赤恥をかいたことも数度あります。優秀かつ理解のある、優しいグループメンバーに、ずいぶんかばってもらって気遣ってもらって、負荷は軽くしてもらっていたのですけれど。

一言で総括するならば、失ってはじめてわかる健康のありがたさ、という一年でした。これまで、いろんなことを、あたかも何でもないことのようにこなしてきたのは、きっとすごいことだったんですね。そんなふうに、思います。

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わたしは順調にいけば、あと1年と少しで、医者になります。医者になったわたしが相手にする人たちの多くは、今のわたしのように、これまで当たり前にできていたことができなくなった痛みを抱えた人たち、なのでしょう。今わたしが感じているつらさも、そういう人たちをこれから相手にしていくことを考えれば、無駄ではないのかも、しれません。

040219 ポリクリ総括。

5年のポリクリ26週を、ざっと振り返ってみます。

5月;泌尿器科→初ポリクリ開始後10分、オペ室に突然連れて行かれた。すみっこで固まる。外来横の小さな部屋で、もうひとりのメンバーと2人で黙々と尿を沈渣を検鏡した。

5月;整形外科→大所帯。1ブースに医者が3人以上。外来を回診する教授と、それにぞろぞろついていく大勢の医者。カンファは英語。教授の華麗な内視鏡手術。

6月;循環器外科→体調最悪。長い手術、術野は見えない。立ちっぱなし。立ちくらみ。

6月;皮膚科→外来で4人そろって居眠りしてしまった。担当患者さんとは仲良くなれた、気がする。

6月;精神科→学会で上の先生はみんな留守。高校時代の同級生と再会。しかしなにも交わす言葉がない。外来で、こんな先生に早く出会えていたらというくらいすてきな女性医師に出会った。あとで聞くとかなり高名な先生だったらしい。

7月;腎臓内科→2回あったカンファで2回とも居眠り、殴られる。「せめて起きようとする気を見せろ」悪かったとは思う。カルテの、客観的事実を書く欄に「○○先生コンサルト」と書いてあって、○○先生の意見は客観的事実なんだ、とみんなでつっこむ。

7月;耳鼻科→胃潰瘍疑いで後半休んだ。正味2日半しか出ず、夏休みにハンコだけもらいに行った。快く押してくれた。印象に残っているのは外来実習で長い綿棒を鼻につっこまれてエピネフリンを塗布されたら鼻づまりが解消したこと。次から、鼻づまりで困ったら耳鼻科に行こう。

7月;眼科→担当患者さんはいたけど、レポートはカルテを写すだけ。スケッチのスケッチは主義に反するが仕方ない。糖尿病性網膜症の複雑な眼底図をひたすらスケッチ。最終日の眼底検査実習で盛り上がった。終わったら眼がちかちかした。目が疲れる実習だった。

10月;消化器外科→2週間もあったのに、担当患者さんの手術の2時間の記憶しか残っていない。あとの記憶はどこに行ったのだろう。

10月;麻酔科→朝7時開始、しかしオンオフがはっきりしているのでむしろ気が楽だった。麻酔科医の位置からは術野が非常によく見える。適宜理論も解説してもらって、勉強したという充実感があった。

10月;小児科→小児科病棟では、たいていお母さんが病院に泊まり込んでいる。きょうだいはだいじょうぶだろうかと心配になる。市中の開業医はパソコンが得意。自作ソフトが大活躍。元気な子どもを見て安心する。NICUで未熟児の細さにびっくりした。新生児室で子どもを抱かせてもらった。

11月;放射線科→外来でなぜか診察させてもらう。放射なのにリンパ節触診したり、視野検査をしたり。ご立派な施設の見学ツアー。施設があるんだ、ということしか分からなくてそれがどうしたと思ってしまう。

11月;腫瘍外科→前評判はさんざんだったけれど意外と居心地がよかった。教授は厳しいけれど理不尽ではない。診察は丁寧。カルテも丁寧。手術は手際が最高で、4時間くらいで終了。術野がよく見えた。

11月;血液内科→正常血液および白血病のプレパラートを顕微鏡でのぞく実習。担当患者さんはたいへんいい人だった。ちょうど辛い時期にあったようだ。たくさん話した。家庭環境など聞きすぎてしまった気もする。

11月;救急部→救急車同乗。1晩6件。最後まで見届けられないから中途半端な印象。女性隊員と二人で過ごす仮眠室が少し居心地悪かった。

12月;総合診療部→上部消化管内視鏡検査を受ける。局所麻酔だけで全然平気。胃はきれいで、ピロリ菌(−)だった。朝ご飯抜きだったため、内視鏡のあとの胃粘膜保護材(海藻でできた糊みたいなペースト)ですらおいしく感じた。

12月;脳外科→月曜日、二日酔いで登場した某メンバーにもうひとりが「おまえ、息するな」と宣告した。研修医の英語プレゼンに英語で質問したらものすごく驚かれた。しかしその後みんなで寝てしまった。「すごい班だったけど、よく寝るんだこれが」語りぐさになったらしい。

12月;神経内科→神経所見をとらせてもらう。腱反射は苦手。メンバーの調査力に感心する。成長著しい。外来見学がいい感じだった。ゆったりとしていて、患者さんの話をよく聞いて、くまなく診察して。

1月;産婦人科→帝王切開。今までの手術と全く違うスピード感。あっという間に胎児が出てきて、1時間ちょっとで全部終了。全体的に、ダイナミックだ。

1月;病理→発表準備で、ポリクリ室でうだうだしていた記憶と、本番で発表が大失敗だったと気づいて青くなった記憶しかない。

1月;臨床検査部→心電図、血液検査ともに異常なし。

2月;消化器内科→内視鏡、内視鏡、内視鏡。最後には外病院に連れて行ってもらい、8件連続大腸内視鏡を見た。熟練の技。ちなみに担当患者さんは途中で退院してしまった。ポリクリ、終了。

そして来年度のアドバンストコース(選択実習)でわたしが選んだのは、麻酔科4週皮膚科4週です。

040223 淡々と。

淡々と、日々が過ぎていっています。春休みになりましたけれど、毎日、何かしらやることはあるのです。友達との約束であったり、バイトであったり、各種手続きであったり、いろいろと。軽めの用事をぱたぱた済ませて、あとはこたつでのんびりしています。

時々、教科書を開いて頭から改めて読み返したりしています。今まで、必要なところを拾い読みするばかりだったので、こういうことが書いてある本だったのかと、驚くこともしきりです。

医師国家試験が終わりました。次は、わたしたちの番です。1年後には国家試験、ということは、久々に受験生、ということですね。こつこつと勉強するその生活リズムを、そろそろ取り戻さねばなりません。

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といいながらしばらく留守にしたり、いろいろばたばたするのです。3月下旬まで、更新は止まると思います。そのころまたお会いしましょう。それでは、また。


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