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◆2004年12月の日記◆

041213 嘘をつく、患者。

嘘をつく患者、とタイトルに掲げました。しかし今回は、「医学生の目から見た患者さん」について語るつもりはありません。語ろうと思っているのは、わたし自身についてです。

わたしは現在、とある慢性疾患のために、病院にだいたい定期的に通って薬を受け取っています。病状を申告し、薬をもらってくるのです。

その際、病状をよいように申告したくなることがしばしばあります。よくなっていると伝えたい、その気持ちの強さに自分でもびっくりしています。良くなりつつあった、それなのに、また悪くなりました、それを伝えるのがかなりしんどいのです。少なくともよくなりつつはある、悪くなりつつあるわけではない、そんなふうに、主張したいのです。事実に反した主張をしても、薬が必要量より減ってしまうだけで、いいことなんか何もないのに。

期待に応えたい自分、というか、期待に応えているぞと思いたい自分、なのかもしれません。それは、わたし自身の、ちょっと病的なところ、でしょうか。嘘をついてまで、その場を乗り切りたくなるのでしょうか。先生のおかげですと、一緒に喜びたい、そんな気持ちも、あるように思います。

患者さんとお話をして、正確かつ詳細に情報収集をするのが、診察の第一歩です。しかし、こんなところに、躓きの石は転がっていたのでした。

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次の診察では、実は最近調子が悪いことを思い切って正直に話して、必要な薬を十分量もらってこようと思っています。

041223 脂肪という名の服を着て。

題名に挙げた「脂肪と言う名の服を着て」という、安野モヨコさんのマンガを、近所の古本屋で立ち読みしてきました。主人公の名前が花沢のこで、同じくNokoを名乗っているわたしは、どうも、自分のことであるような気がして、気になって仕方がなかったのです。、わたしの名前はのうこだから発音は違う、はずなのですけれど。

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ストレスで太ること、太っていることで弱者の位置に甘んじなければならないこと、それによってストレスをためてどか食いでそのストレスを紛らわせてしまうこと、そんな悪循環が、語られているように思いました。太っているというのは醜い、だから立場が弱い、その立場の弱さを、対等とはほど遠い方法で利用する人もたくさん出てきます。

やせれば、世界はわたしに対してもっとやさしくなるのだろうか、のこと同じ疑問を抱いているわたしです。美人は得、と言うのはどうも疑いようのない真実みたいですから、やせて美しくなれるのであれば、きっとそれはいいことなのでしょうけれど。

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薬の副作用もあって太ってしまって、現在ダイエット中なのです。大学に入学してから約5年、とくにダイエットを意識せずに維持していた体重が、薬を飲み始めて、3キロ増えてしまいました。

現在は、毎朝体重と体脂肪を測り、食事日記をつけて食事制限を行い、プールに通うなどの運動を心がけています。しかし、月1キロ減るか減らないか、というところです。

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薬を飲まずにいれば、もう少しダイエットは簡単になるはずなのです。しかし、今のわたしは治療を優先させるべき状況にあるので、薬をやめるべきではないとも感じています。実は、主治医に何度か、薬の変更をリクエストしたのですけれど、ことごとく却下されました。薬自体は効いているので、変えられないというのも理解できます。

薬の副作用で太って、太りやすい薬を飲みながらのダイエットはもちろんすんなりとは行かなくて、わたしは何をやっているのだろうと考えてしまいます。必要だと納得しているはずの薬の必要性を改めて疑ってしまったりしました。ちゃんと結果がついてこないことを、受け入れられずにいる、それだけなのでしょうけれど。

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ともあれ、一生ものの覚悟を決めて、ダイエット中です。ダイエットが成功すれば自分に自信が持てるかしら、って、ほんとうは、ダイエットなんかしなくても、自信は持てるはずのものなのかもしれないですけれど。

041226 身辺整理。

部屋を片付けました。部屋にあった様々なものを捨てました。

たくさんのものを運び出しました。捨てる、という衝動にとりつかれたのか、次から次へとものを部屋から運び出してしまって、このまま行けば部屋はからっぽになるのではないかと、危惧しました。からっぽにこそなりませんでしたけれど、がらんとはしています。なんとなく、引っ越し前の雰囲気が漂っています。

100冊くらいの本とマンガを、数回に分けて古本屋に売りました。最初は、とあるマンガのシリーズだけを売ろうと思っていたのに、これも売ってもいい、それならついでにこれも、と、売りに出す本がどんどん増えていくのでした。これは5年は読み返していない、これももう読まなくていい、意外と、手元に置いておきたい本は少ないのでした。

服も捨てました。もうこんなの着られない、実は穴があいている、ここ5年は着ていない、などなど。服なんて年に3着も買わないくらいなのですけれど捨てないものですから、母にもらうお下がりと合わせて、たまる一方だったのです。やっと、クローゼットに収まる程度になりました。

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実はものを捨てるのがすごく苦手だったのです。このたび、なんのためらいもなく、いやむしろ何かにとりつかれたように、ものを捨て続ける自分に呆然としました。たぶん再来年の春には卒業して家を出ますから、そのときに持って行けないものは持たなくていいや、と思いついたのだろうと思いますけれど、それにしても近来にない思い切りでした。これまでの自分と決別したい、そんな思いも、片隅にはあったかもしれません。

ものをため込むことが大好きでした。でも、持っていなければならないものなんて、実はとても少ないのかもしれない、とふと思いました。同じところに住み続けていると、どうしても持ち物は増えてくるのですけれど、その大半は、持っていなくていいものなのでしょう。

身軽に、なんて、これまで考えたこともありませんでした。わたしの中で、何かが変わったのでしょうか。

041231 2004年を振り返る。

今年も残すところあと数時間となりました。

2004年を振り返ってみると、「縮小営業」の4文字が浮かびます。たくさんのものを、多くの場合やむを得ず、切り捨てた一年でした。

体調を崩しました。あんなに楽しみにしていた臨床実習は、出席するのがやっとの状態でした。これまで参加していたいくつかの活動から、手を引きました。ものを買わなくなりました。本を読まなくなりました。ある程度は「できるひと」だと思っていた自己イメージが崩れ去りました。このサイトの更新も、とぎれとぎれになりました。

いちばん難しかったのは、そういう状態の自分を、受け入れることだったように思います。難しかった、って、まだ、過去形であるとは言いがたいのですけれど。

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いっときよりは、だいぶん、調子は戻ってきました。2005年は、2004年よりは更新できるといいのですが。もう少し、元気な姿をお見せできるといいのですが。

それでは、2005年もよろしくお願いいたします。


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