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03月23日

長珍屋→48西林寺→49浄土寺→50繁多寺→51石手寺→52太山寺→53円明寺→民宿上松(愛媛県松山市)26km


インドメタシンの効果

右の向うずねのあたりがだんだん痛くなってきた。足関節を底屈すると、激痛が走る。筋肉痛みたいなものかな、ならば、痛くなるたびに無理に底屈する。痛い。伸ばすとかえって、状況が悪くなるようだ。考えてみれば、筋肉痛とは明らかに痛みの性質が違う。どうしていいのかわからない。無視して歩くことにする。

49あたりからなんとなく、W氏と共に歩く。足が痛いからお先にどうぞ、と言うのに、つきあってくれた。おかげでペースが落ちなかった。感謝。

50繁多寺で、とりあえず一休みしようとベンチに座り込んでいると、歩き遍路のおじさんが、インドメタシン系のクリームを分けてくれた。インドメタシンとは、鎮痛性,解熱性,抗炎症性の非ステロイド薬である。そう言えば薬という手があったなあと、ぼんやり思う。

52太山寺に向かう道中でとうとうバンテリンを買う。おまけにもらった、強力クリームから封を切った。

千円が、重いんだよ

W氏が、千円のお接待を受けた。くれた女性としては、W氏と、後に続く私を、セットとして見ていたようだ。二人で歩いていると、しばしば「祖父と孫」に見られる。無理もない。50歳、離れているのだ。

「これで何か飲み物でも、と言われたからね」W氏は、喫茶店を探している。もらっといていいですよ、と言っても、500円ずつに分けますか、と言っても、「これで何か飲み物でも、と言われたからね」と、譲らない。重い重い、と、千円札を右手に持ってひらひらさせている。

30分も歩いただろうか。ケーキ屋に入り、コーヒーとシュークリームをいただいた。「千円になりますか」と、W氏は店の人に尋ねている。

結局882円だったので、おつりを崩してもらい、59円ずつ、それぞれの財布に収めた。「これでやっと、軽くなったよ。」

納経しよう!

48西林寺で、はじめて写経を奉納した。

3月20日夜に始めた写経が、23日夜になってやっと完了したのだ。書くのはサインペン、中断はするわ字は間違えるわ、不届千万である。それでも書かないよりはマシであろうと、とにかく書いた。

写経が完了したら、はじめて行き当たった寺に奉納することに決めた。えり好みは失礼かな、と思ったのだ。本来は、本堂と大師堂に一通ずつ、計二通奉納するのものらしいけれど、二通揃うのを待っていてはいつになるかわからないので、本堂だけに奉納する。

さんや袋から写経を取り出し、本堂の階段を登る。なんとなく注目されているような気がして、うしろを振り返った。誰も見ていない。あたりまえか。写経奉納箱に入れる。筆書きの写経が目に入った。まあ、いいか。

ちょっと偉くなった気分で、お参りをすませ、納経所に入った。


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