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03月06日

とくます→24最御崎寺→25津照寺→26金剛頂寺(高知県室戸市)26km


春なのに台風ですか

今日はものすごく風が強かった。室戸岬を過ぎてからからは、まっすぐ前を向いて歩けないほどであった。ガードレールのかわりに道路わきに立っている、金属パイプでできた柵が、びゅうびゅうと鳴っていた。海には白波が無数に立っていた。

笠をかぶって歩いていると、笠が飛ばされ、紐で首が締まる。しかし、だからといって笠を持って歩くと邪魔以外のなにものでもない。仕方なく、できる限り前かがみで歩く。前が見えなくて不安であるけれど仕方がない。風圧という言葉を、体感した。

平地を歩いていても息が切れる。止まっていても呼吸しづらい。ここまでくると、自然のエネルギーというものに感心さえしてしまう。

後で聞いたところによると、この地域のこの時期は、毎年風が強いのだそうだ。25津照寺の本堂に、ガラス戸がついていたのもそのせいかもしれない。

太平洋

…と、風が強かったわけである。とはいえ、雨よりはやはり、マシであると思う。特に今日は、せっかくの室戸岬であったので、晴天がとてもありがたかった。私は地形として、岬が大好きなのだ。

空は蒼く海はさらに蒼く。瀬戸内海はこんなに蒼いことがあるのかなあ、ないだろうなあ、と、最御崎寺への山道を登る前に、杖にもたれてしばしぼんやりしていた。

最御崎寺は岬から少し登ったところにある。急ではあるけれど距離は短い。木の間から見える空がくっきりと青くて、うきうきした気分になった。雨上がりで空気が澄んでいたのかもしれない。

室戸岬までは海がやや黒っぽく、岩が多かったのに、土佐湾にはいると、海は中国のアクセサリーのような色になり、岸には砂が多くなった。外海と内海との違いであろう。私は前者が好きだ。


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