| チャールズ・ディケンズ |
| A Christmas Carol | ||||
スクルージ老人はケチな俗物である。クリスマス・イブにその彼と同じように生前は俗物であった相棒のマーレイが、亡霊とし て彼のもとを訪れ「スクルージのもとに三人の幽霊が訪れる」と予言する。そしてその予言通りに訪れたのクリスマスの幽霊によって、スクルージは過去・現 在・未来へと連れていかれる・・・・。 非常に分かりやすい単純な筋のお話なのだけど、たとえ結末がわかったとしても、あるいはすでに一度読んでいたとしても、何度も読みたくなってしまうようなすばらしい物語だ。当然の事ながら特にクリスマスの時期がくると読みたくなってくるし、また読むたびに『メリー・クリスマス』ってな気分になる(笑)。 ディケンズのつくりだすユーモアに満ちていて生き生きとした登場人物達や、「涙と笑い」のあふれるストーリーは何度読んでも飽きがこない。とくにティム坊やのくだりはわかっていても『ほろっ』ときてしまう(笑)。 この物語が最初に出版されてから150年以上も経っているわけだけど、今だに多くの人に読まれているし、きっとこの先も何百年と読まれていくのでしょうね。 (2001/12/22) |
| デイヴィッド・コパフィールド | ||||||
デイヴィッドは母の再婚により冷酷な継父によって寄宿学校に入れられる。母の死によって継父の商会で小僧として働くが、自分の将来を考え逃げ出し、大叔母の家を目指し徒歩の旅に出る。 やっぱり長編小説といったらこれ。文句なくディケンズのベストでしょう。長いながらもすらすらと読めて、なおかつ一度読んだらとまらなくなるくらい、物語のおもしろさにどんどん引き込まれます。ジョン・アーヴィングの「サイダー・ハウス・ルール」を読んでると、だんだんこっちのほうが読みたくなってきます(笑)。 どうしようもないやつなんだけどどこか憎めないキャラクターや、読んでいるこっちまで憎たらしくなってくるような悪役、物語中の登場人物すべてが魅力的。特にユライア・ヒープは「カラマーゾフ」のスメルジャコフとならぶ世界文学の二大悪役でしょう。ほんとに憎たらしいやつです。あと義理の父とその姉も憎たらしかったですね〜(笑)。 デビット・カッパーフィールドといわれてある人物を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、某マジシャン――某って名前言ってるようなものか――がイリュージョンを披露するお話ではありません(笑)。 |
| 二都物語 | ||||
フランス貴族の家名を捨てて渡英したチャールズ・ダーニーと、放蕩無頼の弁護士シドニー・カートンは無実の罪でバスティーユに幽閉されていたマネット老人の娘ルーシーに思いを寄せる。そのときフランス革命の日が間近に迫っていた・・・。 ディケンズの小説は良くも悪くも行き当たりばったりなところがあるが――その良さが一番出ているのは「デビコパ」――「二都物語」ではめずらしく構成があり、一風変わっている。一応歴史小説という形をしているところも珍しい。 |
| 大いなる遺産 | ||||
年の離れた姉夫妻に養われて育ったピップは、クリスマス・イブの晩、さびしい墓地で脱獄 囚と出会い、脅されて足かせを切るやすりと食物を家から盗んで与える。その恐ろしい記憶はピップの脳裏からいつまでも消えなかった。ある日彼は謎の人物か ら莫大な遺産を相続することになりロンドンへ赴く。 話の筋としてはディケンズらしく滑稽でユーモアにあふれていて、サスペンスもあり読みやすいと思うのだけど、どういうわけか翻訳のせいなのか――単なる相性の問題かもしれないが、たぶんこれが最有力なのでは? ぬれぎぬだったらごめんなさい――原文の持っているものなのかはわからないけど少し読みづらい感じがする。なんだか文章がうまい具合に自分の中に入ってこないんですよね。どうも読むのがつっかえ、つっかえになってしまて、気が散ってお話を楽しみきれない自分がいます。ストーリー自体や、いかにもディケンズらしい登場人物達はものすごく魅力的なんですけど・・・・。 |
|