典礼に学ぶ
   典礼憲章に基づく刷新 <8>

       カトリック松山教会・担当司祭
        ルイス・グティエレス神父
 「みこころ」新年号の、このシリーズでも触れましたように、典礼と日常生活は表裏(おもて・うら)です。 バチカン公会議が「典礼は教会の活動が目指す頂点であり、教会のあらゆる力が流れ出る泉である」と強調したように、典礼刷新の、形での(外面の)変化を本当に意味あるものにするには、私たちの日常生活から信仰のとらえ方(内面)まで深く関わる問題です。
 例えば共同体を重視する典礼として本当に意味深いものにするには、日常から信仰共同体を育てていかねばならないでしょうし、ひいては個人主義的な信仰のとらえ方から、「ともに生きる」信仰に成長していかねばなりません。それが「形の刷新から内容の刷新」という課題なのです。
 ですから公会議の意図することを本当に実現していくために、もっと典礼刷新の意味や、典礼そのものについての理解を深めていくことが大切です。
 典礼憲章やその後の教会の指針とか、典礼の歴史などについて学ぶことによって形から内容に、もっと近づくことができるでしょう。また意味を深く理解することによって、逆に表面的な形にとらわれずに応用する力も生まれます。

 「手だけで聖体拝領すると、罪だ」などと迷信に近いようなことを考えるのは、極端に形にとらわれて、本当の意味を理解していないからなのです。
 「学び」ということの、もう一つの側面は、より良い典礼とするための実際的な訓練です。 み言葉と結ばれて音楽を盛り上げるためには歌の練習が必要ですし、侍者も予習・復習が必要です。
 今まで何回となく説明して来ましたが、特に重要なのは朗読奉仕者です。神のみ言葉を人々の心の糧となるように、丁寧に、そして分かりやすく、さらには意味深く朗読するために、十分練習する必要があると思います。
 典礼憲章は、これらの諸奉仕を「信者の行動的参加」として促し、「誠実な信仰心と秩序をもって果たせるように、行為すなわち動作と姿勢まで考慮されねばならない」と述べています。
 機をよくして昨年9月、カトリック中央協議会から「第二バチカン公会議公文書・改定公式訳」が発行されました。司教協議会が9年かけて手掛けた公式訳は、典礼憲章を含む16の公文書がまとめられており、皆さんが改めて学び合える資料として、読み深められるようお勧めします。
 最も身近に感じられる「典礼憲章」は、その序文の冒頭で「典礼は、キリストの神秘と真の教会の本性を信者が生き方をもって表わし、他の人々に明らかにするためにきわめて有益である」と、典礼の基本的な教えを述べています。まさに私たち教会の「出会う人に よい知らせを」の目標について学び、実践していくための道しるべ≠ニして役立ててほしいものです。

(以上で「典礼憲章に基づく刷新」の8回にわたるシリーズを終わります)