Mirage 1/72
わたしにとってアメリカ戦車といえばスチュアートです
なかでも大好きなのが最初期のこのM3



 ほかの米国産戦車の例にもれず、英・カナダ・オーストラリアといった国々で運用され、バリエーションも多くて楽しいスチュアート軽戦車です。今回はM3初期型・リベット砲塔バージョンを料理します。キットはポーランドのミラージュ製。

 スプルー状態で見るととてもモールドの印象が良いです。とくに目を引くのが砲塔パーツ。側面のリベットを再現するためになかなか面白いパーツ構成になっています。車体側面もリベット再現のための執拗なまでのパーツ割り。また、機銃のスリーブには放熱孔までモールドされているなど、芸の細かいニクイヤツです。
 
 今回はこの金型屋さんの熱意に応えるべく、キットを最大限生かした、「プチ」ディテールアップでカッチョエースチュアートを作ります。
 コレが話題のパキパキ砲塔です。この板状のパーツをパキパキ折って組んでいくと、継ぎ目なし・リベットばっちりの砲塔ができあがるという寸法。いろいろ考えるモンですなぁ。
 ここまではほぼ素組みですが、この段階まで組むのがとても面倒くさいキットです。今回プロポーションには手を加えてませんが、なかなかいい雰囲気なんではないでしょうか。

 砲塔は折り目で曲げた側面を底面に、キューポラを天板に接着しますが、なかなかカッチリとは角度が決まらないので、接着剤を少量つけて固まってしまう前に形を整えてから、流し込み接着剤で完全に固定すると良いでしょう。ただし苦労して形にしても側面と天板、キューポラとハッチの合いが悪くてガッカリすること請け合いです(笑)。

 砲塔前面の装甲は下端が斜めに切れてしまっているので、プラ板で下までツライチになるように修正。防盾は好みの形状になるようプチ整形。例によって考証はしてません。37mm戦車砲はやや細身なカンジがしたので、伸ばしランナーで新調しました。このほか機銃架などに若干ディテールの追加をしてあります。

 砲塔のリベットはキットのモノを生かしてますが、背面の1列がごっそりないのだけは車体底面から移植しました。砲塔とキューポラのリベットが妙にゴツくて気に入らないんですが...今回は目をつぶっております。

 車体上部のキモも側面装甲です。リベット再現のためにすべて別パーツになっていますが、どれも高さが微妙に足りないので難儀します。わたしは上面をそろえて接着し、下側をパテやプラ板で埋めました。また、側面パーツ同士の合いも悪いのでパテのお世話になっております。

 そのほか、別パーツになっている3箇所のハッチが微妙に小さくて隙間ができるのでプラ板で修正し、砲塔の後方にある吸気口部分にはガッツリとヒケがあったので、開口してPEメッシュに置き換えてあります。また、フェンダーにも少し手を加え、ライトをジャンクに、取っ手を真鍮線に交換した以外はほぼキットのままです。部分によって薄々攻撃。ライトガードあたりは見せどころです。

 車体下部は基本的にそのまま。起動輪がなぜかとろけちゃってるのを整形し、転輪の支持部などにある目立つヒケを丁寧に埋めるだけで端正な足回りが完成します。

 いつもにくらべてプラ板とパテの使用量が断然に少ないですね。このあと砲塔側面のスジボリを埋めたりしてます。部分的に?な箇所がなくはないんですが、基本的に良くできたキットだと思います。
 タミヤアクリルはフラットベースを加えてツヤを抑えておいて、ドライブラシで擦ってツヤを出しています。慣れるとコントロールしやすいですが、擦りすぎると塗装が剥げます。

 塗装はいつものタミヤアクリルでのドライブラシ。米軍の緑色ってあんまりイメージになくって悩みましたが、フィールドグレーとディープグリーンにレッドブラウンを少量加えたモノをベースに、徐々にホワイトとイエローをたして重ねました。模型的見栄えを考えてやや明るめの色調にしています。その後エナメルで墨入れ、小物をアクリルで塗り分けてから履帯を履かせて出来上がり。今回はちょっと色味が単調になってしまったので足周りを中心に土埃っぽい汚しをいれてみました。

 今回の工作はごく基本的な技術、たとえばすり合わせ、パーティングライン消し、薄々などの習熟度を確認しているかのような、初心に立ち返ったモデリングでした。おかげで製作記はこのように他愛もないものになってしまいましたが(笑)、そのくらい好キットだとはいえると思います。次回M3をやるときにはもう少し手を加えて英軍・北アフリカ仕様かなー。

(2006年11月完成)