Scratch Build 1/72 (JB models 1/76)
イギリスの名門ヴィッカース家最後の軽戦車
どことなくゆるキャラ系



 この戦車、それまでは全然興味がなかったのに、あるきっかけでちょっと調べたらゾッコン惚れてしまった、なんていうマンガみたいな展開で大好きになった車両です。見れば見るほど面白いデザイン♪
 
 キットは今は亡き英国のJB製。現在はAirfixが再販してくれてます。パーツ数も少なく簡単な内容で、この車両のアニメっぽい雰囲気をうまくまとめたキットです。ただ、作り込むことを考えるとややデフォルメが効きすぎていて修正は簡単ではありません。ならばいっそのこと、1/76のこのキットを芯にして1/72のMk.VIを作れないか?ということでこのプロジェクトは発進したのであります。

 あまり後先考えずに走り出してしまうタイプなので、自分なりに図面ともいえない落書きを描いて切った貼ったを始めたのですが...結局はただのスクラッチビルドになってしまったのでした(爆)。
 芯になってる薄いグレーに見えるところが元々のJBのパーツ。工作を始めた時点ではこんなに大袈裟なことになるとは思ってもみませんでした。え?みなさんはお見通しでしたか(笑)。
 ドイツやチェコの戦車ではリベット配置が整然としているのに対し、英国戦車では不規則に見えることがあります。そのまま再現するとただの「下手な工作」に見えてしまうので悩みどころです。

 全体としてはまず車体の箱を作っておいて、実車の写真と見比べながら砲塔のサイズを決定。おっと、ここですでに例の落書きすら役に立ってませんね(爆)。ほんの少しだけ頭大きめ、胴寸詰まりにアレンジしてかわいさを強調♪

 ディテールはいつものように少し間引いて...とも思っていたのですが、ごちゃごちゃしているところが魅力のひとつなので、できる限りちまちまと再現しました。後半はひたすらリベット貼りでしたが、流石にリベット大好きなわたしもやや食傷気味です。

 今回もネットで拾ってきた写真を眺めつつ作業を進めたのですが、なかなか見つからないのが砲塔上面やハッチの写真でして、若干詰めが甘い感じになってしまってます。ま、今さら凄い資料が見つかっても困るんですが(笑)。

 足周りはデキのいい流用パーツもなかったので、ほとんどをプラ板から自作しました。転輪は6つのおにぎり型の軽め穴を開けたプラシートをリング状のプラ板でサンドイッチ。起動輪はテーパーをつけたプラ板のリングを貼り合わせてソレらしく。どれも複製して使用してます。上部支持転輪はIV号戦車かなにかのをジャンクから。




 サスパーツはよく見るとなかなか複雑な面取りがしてあって意外と難しい造形なので、雰囲気だけ似せてあります。ディテールは複製してから追加しましたが、そちらも雰囲気だけ。
 ディテールの作業もかなり進んでゴールが見えてきたというのに、デフォルメがちょいとオーバーすぎると、このあと車体前方を延長したりしています。ま、今さら多少遠回りしたってあんまり関係ないッス。

 ディテールの再現についてはただひたすらプラ材を加工しては組みつけて、また加工する、という実に他愛もない作業の積み重ねです。フルスクラッチするモデラーさんの製作記事が意外とあっさりしているのはそういう理由なんですね(笑)。必要なのは根気だけですわ。

 ディテールをプラ板などで加えるときにわたしが気をつけていることのひとつが、プラ板の厚みをそのまま使わないということ。実際の厚みや薄さを再現するためというよりは、模型の見栄えが単調にならないようにと考えてのことです。その効果のほどは...自己満足の域を出ませんが(笑)。ま、そういうつもりでプラ材を加工していれば、たとえば切り出したエッジの処理も気になるので、全体として工作が丁寧になるんじゃないかな、と思っています。

 履帯は自作も考えましたが、考えるばかりでなかなか手が進まないうちにACEからMk.VIがリリースされまして、ありがたくその履帯を使わせてもらうことにしました。このキット、全体的な内容はいろんな意味で実にACEらしい(笑)のですが、履帯はこのスケールのMk.VI・ユニバーサルキャリア系では抜き出て良いですよ。お薦めです。接着には瞬間接着剤を使っています。


 ほぼ塗装直前の状態です。途中写真をこうして並べると、徐々にディテールが増えていく様子が見えて自分でもなかなか面白いものです。
 今回は最初に塗った迷彩パターンが気に入らなかったので、一度エアブラシで塗りつぶしています。それもあって塗装面がところどころちょっと荒れたカンジになってしまいました。

 塗装は毎度のタミヤアクリル。濃いグリーンはXF-13濃緑色、明るいほうは濃緑色とXF-4イエローグリーンの混色を使い、その上から茶系の油彩やエナメルでフィルターをかけて馴染ませました。前回の95式と似た手法です。その後さらに小モノを取りつけてライトのレンズを入れ、細部を塗り分け。デカールは気に入ったものが見つかったら貼ることにして、いつもどおり汚しはナシよ、で完成です。

 長かった...(笑)。実は作り始めてから幾星霜、何度も中断しながらもこうして続けてきて、やっと形にすることができました。いやー、嬉しい。そしてようやくわが家のへなちょこ軽戦車コレクションにイギリス車両が加えられたのがまた嬉しい(笑)。

(2012年7月完成)