Attack + Esci 1/72
不思議な細長い戦車です
チェコの人はみんな痩せてらっしゃるんでしょうか?




 大戦間のチェコで、国防と外貨獲得のために開発された軽戦車がLT-35です。1935年式軽戦車、ということです。ドイツによる併合後には35(t)として初期のドイツ軍の重要な戦力として活躍しました。

 今回はアタックとエッシーのキットを使用。両者とも寸法はビックリするほど同じで、おかしなところまでぴったり同じなのがナゾですが(笑)、ディテールについては「繊細なエッシー」と「味のあるアタック」といえるでしょうか。というわけで基本形はどちらを使っても良いのですが、砲塔は比較的カタチの良いエッシーを、大きく改修する車体上部はプラが肉厚で加工しやすいアタックを、車体下部はほとんどそのまま使うつもりでエッシーをベースに...したんですが、なかなか思ったようには進まないわけで(笑)。
 基本的な箱組みはこんなカンジです。グレーの部分がアタック、サンドがエッシーで、白いところがプロポーション修正のためのプラ板。戦闘室前面の両脇の隙間くらい車体上部を持ち上げたことになります。
 車体上部の前方を上げた分だけ、車体下部は前方ほど浅くなるように修正してあります。砲塔の載る面が水平になるように、転輪の取り付け位置なども変更。無計画に進めるとあとが大変です(爆)。

 まず気になった戦闘室の低さを直します。車体の上部構造をキットの設計よりも前上がりにとりつけ、側面装甲はプラ板で修正。そのほかの装甲面は辻褄があうように位置や角度を変更しました。その後この改修で失われたリベットや金具類を再現。

 フェンダーはこの戦車の中でも印象的な部分です。通気口のところのスロープのリブモールドは一旦削って伸ばしランナーと溶きパテで作り直しました。また、スロープの下を少し削ったところにプラ板を貼って段差を表現し、あわせてフェンダー全体を薄く整形。フェンダー前端のマッドフラップは薄くてヨレヨレなカンジに削り込みます。

 車体下部はエッシーを使用。簡単なすり合わせだけですんなり合体させられます。ただしフェンダーを薄く削り込んだ関係で履帯とフェンダーの間が空きすぎてしまうので、その分は接着面を削って調整しております。

 砲塔はエッシーをベースに後部側面から後面にかけてプラ板で改修。正面はアタックを使い防盾まわりに手を入れて男前にしてあります。アゴのあたりもプラ板で少し修正。

 37mm戦車砲の砲身はエッシーを少し加工。基部やら駐退器カバーあたりはアタックのをいじってそれらしく。横の機銃のボールマウントはプラ材から。

 キューポラはスコープが大きすぎるのでアタックのモノの幅を詰め、ハッチ側の切り欠きの幅もあわせて狭くしてあります。ハッチ上のモールドは配置がちょっと?でしたので削って作りなおし。ハッチのヒンジやストッパーなども追加。

 砲塔と車体の間にあんまり隙間ができるのも格好悪いので、砲塔の下面はキッチリ平らに整形してから車体に合うようにプラ板で接続部を作るようにしてます。今回は上と下が違うメーカーなので取り付け方が違うから、ということもありますが。
 この戦車、リベットのほかにマイナスネジ?も使われてるんですが、実車でも引きの写真ではよく見えないので省略しました。でもそうすると顔がやけにあっさり味に...(笑)。
 起動輪と誘導輪は、履帯のかからないところの歯をつけ直してます。第一転輪のとこの雑具箱はカタチが悪いのでプラ板で自作。毎度ながら車輪類を一直線に固定するのがこれまた難儀するんですわ。

 足周りは当初エッシーのモノをそのまんま使おうと思っていたのですが、何となく気になり出すと気になってしまうモノで...ボギーと支持架はアタックをベースに手を入れ、複製して使用しています。板バネと転輪はエッシーから。起動輪と誘導輪はエッシーですが、履帯脱落防止板はプラ板で新造。起動輪のとこのスクレイパーはエッシーをプラ板で改造。上部転輪はアタックに付属のレジンパーツ。

 履帯はアタックのを使うつもりでいましたが、厚みが気に入らずパターンもあんまりなんで自作することにしました。プラ板でコマを作り複製。つなげてつなげてまた複製。薄くしすぎて複製がなかなかうまくいかず、製作時間の大半がコレに費やされました。履帯の複製ももはや恒例となりつつありますが...も少し巧くなってもいいはずなんだけどなぁ(苦笑)。

 さてディテールを仕上げますよ。調べれば調べるほどチェコ仕様とドイツ仕様との厳密な差が分からなくなりまして(笑)、まぁ一般的かなと思える仕様にしております。

 車体と砲塔のZB37機銃はシリウスの38(t)から流用。砲塔のは戦車砲と連動式らしいので同じ角度でつけると吉です。車体左のホーンはアタックのレジンパーツ。その後ろのスコップとつるはしは自作で、右側のバールとジャッキはキットのパーツにプラ板のスパナをつけてます。予備履帯はもちろん自作履帯のあまり。マフラーはプラ棒とプラシートから。正面のライトホルダーはプラ板、ライト本体はなんとなくないほうが格好よかったので省略。フェンダー上の車幅灯は真鍮線を芯にプラ材や瞬間接着剤で加工したモノです。車体前後の牽引フックはエッシーのを改造して使いました。
 
 ほぼ工作終了の図。このあとサフって細かい最終仕上げをします。作業開始からここまで随分時間が経っているのですが、初期の頃に仕上げた部分にヒケを発見するのが一番の恐怖です。
 迷彩にしてしまうとシルエットやディテールがわかりにくいのが辛いところですなぁ。あ、ちなみに迷彩のパターンはあんまり資料もなかったんでかなりフィクションです。チェコ風ってことで。

 塗装はいつものタミヤアクリル。チェコ仕様を意識して今回はドライブラシによるクッキリハッキリ3色迷彩に挑みました。

 サフったあと適当に混色したアースっぽい色をベースに塗り、まずは普段の単色迷彩と同じ要領で全身黄色く仕上げます。で、ここに緑と茶を描き込んでいきますが、このとき薄い塗料を少しずつ重ねて、影になる部分などアースの残っているところにはあまり塗らないようにすると全体に統一感がでます。それぞれの色味については模型的見栄え尊重でかなり明るめです。その後エナメルでスミイレし、最後にハイライトがわりに軽く全体をドライブラシしてできあがりです。

 毎度ながらの難産でしたが、今回もなんとか良い子に育ってくれました(感涙)。苦労した履帯もかなり効果的に見えますし、全体としてもこの軽戦車の独特の雰囲気をうまく凝縮できたんぢゃないかな。

(2007年12月完成)