S-model 1/72
へなちょこAFVの転職成功例
燃え萌え〜




 このL3火焔放射戦車はS-model社の比較的初期の製品で、組み易さと再現のバランスがとれたなかなかの好キットです。モールドはシャープでヒケや型ズレもなく、パーツ数の少ない簡単キットなので、素組みならあっという間に組みあがります。

 基本的なプロポーションがとても良いので、今回は各所にディテールアップを施し簡単キットの弱点を補って製作。改修点が分かりづらいので、比較用に素組み・無塗装の画像も併せて載せてみます。
 サンドカラーのパーツはノーマルのL3/33と共通で、グレーの部分が火焔放射仕様用の新規部品です。パーツのフィッティングはとても良く、組む上でのストレスはほとんどないです。
 機関室後部はスライド金型でちょっと過剰なくらいのモールドなのに、戦闘室背面の素っ気なさといったらないですね。結構目立つところなのに...というわけでこってりディテールアップ。

 まずはL3/33。戦闘室周辺のディテールなどからセリエ2の初期型かなぁという雰囲気です。初期型はDOC modelsからも出ていないので貴重ですね。ただ、トレーラを牽引するこのタイプのLfで初期型の車体、という組み合わせは見たことがなかったものですから、わたしは後期型っぽく改造してしまいました。

 ディテールアップはキットの素性を生かせるよう適度な省略を心がけました。このキットのプラ質はやや粘りが強めなので、伸ばしランナーにもコシがあって扱いやすいですよ。トゥフックあたりも伸ばしランナーです。


 足周りはロコ式一体成型になっています。このサイズだと一体成型のメリットは大きいです。キットのままでもなかなか雰囲気が良いのですが、履帯のセンターガイドや接地面のパターンなどいろいろ手を加えました。

 足周りは車体に組みつけると位置がやや前寄りになってしまうため、ダボを削るなどして少し後方に移動させました。誘導輪基部は宙ぶらりんで何もなく淋しいので、それらしくパーツを追加してあります。


 モールドは非常に繊細です。その一方でエッジがダルいところやところどころに梨地になっている面があったり。もっとも梨地すらもとても繊細なので、塗装してしまえばほぼ分かりませんけどね(笑)。
 こんなに良くできているトレーラの一番残念なところは、ほかに流用できる用途がないことくらいですかね(笑)。何かないモンかなぁ。

 トレーラは文句のつけようもないくらい良くできています。リベットの再現のために細かく分割されていますが、パーツの合いがとても良いので簡単に格好いいトレーラが完成します。わたしは好みでリベットをほんの少し大きめのものに貼り替えたり、ホイールを若干本体に寄せて接着したりしましたが、そのまま組んでも全然問題ないです。牽引器がL3にではなくこちらにくっついているので、連結しない場合には加工が必要になります。



 塗装はTL-37と同様、オリーブ系の暗色をベースに、XF-57バフとXF-60ダークイエローでドライブラシ、エナメルと油彩で変化をつけています。繊細なモールドが映えるように、いつもよりも丁寧にスミ入れとドライブラシを繰り返して完成です。

 簡単キットではもの足りないという方も多いかもしれませんが、下手に高解像度にしてバランスがおかしくなってしまうよりもわたしは良いと感じています。とくにこうした豆戦車や軽戦車ではメリットが多いのではないでしょうか。
(2014年8月完成)

 履帯のセンターガイドが揃っていないように見えるかもしれませんが、このL3の履帯は大小2種類の履板を交互に繋げてあるため、実際にちぐはぐなカンジになっています。簡単キットですが芸が細かい。