地すべり粘土

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・地すべり粘土層二態
 地すべり粘土層には2種類あります。
 地すべりのすべり面に張り付いている粘土層と、地すべり崩土が風化してできた粘土層です(布施、未発表)。
これらを区別することが必要であると思います。

・狭義の地すべり粘土
 すべり面に張り付いている粘土層は、地すべり移動の際にすべり面での摩擦によってできた粘土層です。本来の地すべり粘土層であり、狭義の地すべり粘土層であります。
 その生成過程からみましても、必然的に、薄い粘土層(厚さは10p未満であることが多い)であり、擦痕があったり、薄く剥げる性質を持っていたりします。新しいときは軟らかく、その色は暗灰色系であることが多いようです。古くなりますと、固く締まっており、赤褐色から暗赤褐色であることが多いようです。

・広義の地すべり粘土
 崩土が風化してできた粘土層は、地すべり崩土が地下水との化学反応によって、造岩鉱物が粘土鉱物化したものです。
 その生成過程から、この粘土層の色は最終的には淡灰色から淡青灰色など、粘土鉱物の色に近くなります。また、層厚は数m以上にもなるなど、厚い粘土層になります。軟らかい、グリース状の感触の粘土層であります。
 このような化学反応は、本来、地すべりの運動とは無関係であります。岩盤の風化でも、その主役になっているでしょう。しかし、この粘土層が本格的に生成され始めるのは、最初の地すべりでつくられた崩土です。その後も、崩土で繰り返す地すべり滑動をきっかけにして、厚く発達します。
 逆に、この粘土層が厚く発達しますと、地すべりの形態が地すべり粘土での地すべりにまで発展します。そしてさらに厚く発達した粘土層は、地すべりの消滅をもたらします。
 このように、この粘土層は、本来は地すべり運動とは無関係に形成されるものですが、その発達は地すべり運動と密接なかかわりを持っています。
 この意味で、この粘土層は地すべり粘土層である、と言ってもいいでしょう。このような意味を含めまして、この粘土層は広義の地すべり粘土層であります。