地形発達史と地すべり

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地形発達史と地すべり



 「地すべり」ってなんだろう。
 今からおよそ50年前に、そんなことを真剣に考えた若者がいました。当時は、一人ひとりの経験がものをいう時代でした。10人の技術者がいれば、10種類の対策工事がある。そんな時代でした。

 地すべりに関連した言葉も揃っていませんでした。たとえば、今ではごく普通に使われている「崩土」ですが、それを表現する術語がありませんでした。私たちは苦し紛れにそれを「崩積土」と呼びました。しかし、なんとなく長いなぁということで、いつしか縮めて「崩土」になりました。こんな言葉は、広辞苑にもありません。でも、いつのまにかすっかり市民権を得ています。

 このHPは、地すべり学を目指して奮闘してきたかつての若者=今では年老いた学徒ですが、そんな私の足跡です。これまでに発表してきた主な論文集です。

 ここでいう「地すべり学」は、理学としてのそれです。地すべりをその根柢から知りたいのです。そのために、一般に行われている工学としての地すべり研究、たとえば地すべりの安定解析などは、とりあえず無視しています。原則として、数式は取り扱っていません。でも、その成果は取り入れているつもりです。
 むしろ、「地すべり学」は、理学のそれとして、地すべりの本質とは何か等を問う現在科学の側面と地すべりの発生から消滅までの発展史を問題にする歴史科学の側面を持っています。それと同時に、工学(力学)の側面をも持つものであります。現象としての地すべりは、それらの両方を兼ね備えてはじめて、現実のものであるからです。いいかえれば、現実の地すべり現象は、それらの側面が統一したものであります。

 「地すべり学」=地すべりの発展法則
 地すべり学というにはまだほど遠い段階です。ようやく定性的に、地すべりとは何かということがわかりかけてきました。
 それでも、「地すべりは発展する」ことを明らかにしてきました。地すべりは、発生し、発展しそして消滅します。地すべりの発展法則とでも言うべき必然性です。
 この発展法則で、地すべり学の現在科学の側面と歴史科学の側面とが統一されます(布施、未発表)。

 地形の発達は地すべりという現象(運動)の上位にある運動形態です。そのために、地域全体の地形発達史を知ることは、地すべりの発展運動、つまり地すべりの発展の必然性「地すべりの発展法則」を知るために必要なのです。


 皆様の忌憚のないご意見をいただけたらさいわいです。(連絡先は、「プロフィール」をご覧ください。)



■ 各ページの紹介

地 す べ り: 地すべりの発展に関する主な論文を掲げています。地すべりは発生
                     し、発展しそして消滅します。それは地すべりの自己運動であり、必然
                     的な運動です。

地 形 発 達 史: 地形発達史と地すべりとに関する説明です。地すべりを知るのに、
                     なぜ「地形発達史」が必要か。地形の発達と地すべりとはどういう関係
                     にあるのか。

地すべり発生期: 地すべりは主に小氷河期以降に、集中的に発生しています。

・地すべり粘土: 地すべり粘土には2種類あります。