女らしさ、男らしさをこえて

[お話]
絶対に女のもの、男のものと言えるものはありましたか?
今の社会では多くのものが女(物)と男(物)に分かれています。しかし、分ける意味があるのでしょうか。女らしさと男らしさというジェンダーのちがいよりも、ひとりひとりの顔立ち・体型・趣味(しゅみ)のちがいが大きいのに、かんたんに女物と男物に分けるのはおかしいと思いませんか。体つきが女っぽいとか男っぽいということでわけられそうなのは主に思春期(ししゅんき)から成人までの一時期ですが、この時期でもひとりひとりの体型は大きくちがいます。さらに、赤ちゃんや高齢(こうれい)の人では、女と男で体つきのちがいは少ないです。それにもかかわらず、日本では多くの物を女物と男物に分けます。ランドセルや筆箱もそうですね。女らしさ、男らしさはそこに住む人たちの考え方や習慣が大きく影響(えいきょう)しているのです。
 たとえば、化粧(けしょう)をするというのが女らしいことだとした人はいますか。でもテレビでは、男の人も化粧(けしょう)をしています。化粧(けしょう)する男の人はSHAZNAやGLAYだけではありません。テレビでの見栄(みば)えがよくなるように、化粧(けしょう)をします。テレビだけではありません。実際に、男の人でも化粧する人は多いのです。多くの人が「身だしなみ」といわれる化粧をします。最近では男の人にも若い人中心に、化粧で「顔をつくる」人も増えています。ですから、化粧と聞いて「女性」を思い浮かべるのは、おかしなことなのです。ふだんから化粧をしているのは、絶対に女の人だということはできません。
化粧は、他人に美しく見られるためにするという人がいます。しかし、化粧はそのためだけにするのではありません。自分らしくなるためにも、化粧をしているのです。

では、スカートはどうでしょう。たしかに、いつもスカートをはくという人には女の人が多いと思います。男でスカートをはいたら、それこそ「変だ」といわれてしまう!?
でも少し前に、SMAPの木村拓哉(キムタク)が写真集でスカートをはきました。どうして、キムタクは「変だ」といわれないのでしょう?
男の人は絶対にスカートをはかないのでしょうか?
世界のいくつかの国の祭りや土地の神様に関係した行事では、女も男も関係なくスカートをはきます。たとえば、インドネシアやビルマ(ミャンマー)、タイ、ミクロネシアやポリネシアなどでは、化粧をし、スカートをはくのが祭りの衣装です。スコットランド(イギリスの北部)の軍隊では、チェックのスカートが正装です。昔のギリシャの軍隊もスカートが正装でした。

では、日本はどうでしょう。日本では男がスカートをはくことはないだろうと思った人はいますか? そういう人は浴衣(ゆかた)を考えてみてください。浴衣は一種のワンピースです。一枚の布を体に巻きつけたもので、すそは完全にスカート状です。ほかの和服にもそういうものがあります。日本文化にも男性のスカートがふつうにあるのです。それをスカートとよばないだけですね。

むかしのギリシャの軍隊の服装
ゆかた

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