No. 23

絵空事ではない、超巨大地震の連鎖

合衆国壊滅:M10.5
原題: 10.5



DVD「合衆国壊滅/M10.5」発売・販売:日活株式会社
価格:ノーカット完全版 税共\3,990
〈「合衆国壊滅/M10.5」と「合衆国壊滅U/再襲来!M10.5」
(07年4月6日発売)2枚組パック 税共\5,565

 想定される東海地震と東南海地震、南海地震は、巨大地震“三兄弟”と言われる。なぜ兄弟かというと、直近の400年間で4回……1605年「慶長地震」、1707年「宝永地震」、1854年「安政東海地震」とその32時間後の「安政南海地震」、そして1944年「東南海地震」とその2年後の46年「南海地震」と、三兄弟の断層破壊(いずれもM8前後かM8半ばクラスの巨大地震)が連鎖して起こったからだ。

  44年・46年時は東海地震の断層だけは壊れず、安政東海地震からほぼ150年間ここで大地震が発生していない。だから東海地震はいつ暴れ出しても不思議はない。

 さて今回の映画  04年・米国製作のテレビ映画『合衆国壊滅:M10・5』はまさにこの「連鎖地震」の災害スペクタクル。連鎖地震はシアトル直下地震に始まり北カリフォルニア、サンフランシスコへと連鎖、そしてカリフォルニア州南部から西部に延びる総延長約1300qの断層群、サンアンドレアス断層(実在)を目覚めさせ、M10・5の超巨大地震を発生させる。

 フィクションに対して野暮な問いだが、M10・5という地震エネルギーはあり得るのだろうか。専門筋によるとマグニチュードは、大まかに地震の際にずれる断層の長さ(または広さ)と相関し、M4の地震でずれる断層の長さは約1q、Mが1増えるとそれが約3倍、2増えると10倍になる性質があるという。

  M6だと10q、M8で100q、M10は1000q、M12で1万q。地球の直径は約1万3千qだから、M12で地球はほぼまっぷたつにひび割れる。

 ちなみに歴史上最大の地震は1960年「チリ地震」でM9・5、断層のずれは約1600qに及び、津波は太平洋をわたって日本にも大被害を与えた。 これから計算すると、M10・5だと断層は約5千qで北米大陸をほぼ横断する(サンフランシスコ〜ニューヨーク間は約4千q)。

  これは西海岸だけではすまないぞ……と思ったらこの4月、続編DVD『合衆国壊滅II:再襲来!M10・5』が発売される。いよいよ合衆国壊滅か!

 自然の脅威は常に人間の想定を超えて大災害となる。巨大連鎖地震はわが国では絵空事ではない。想像力を駆使して、“凶暴三兄弟”の襲来に備えておかなければならない。


上写真(2カット)「合衆国壊滅U/再襲来!M10.5」より