No. 7

大災害は常に”想定外”

タワーリング・インフェルノ
The Towering Inferno



DVD「タワーリング・インフェルノ」(ワーナー・ホーム・ビデオ)
 74年に製作された映画「タワーリング・インフェルノ」は、世界的に大ヒットした。
  ストーリーは、当時最先端の建築テクノロジーがつくりあげた138階建て“グラスタワー”の落成パーティのさなか、手抜き工事が原因でボヤが起こり、オーナーの判断ミスから大火災・大惨事へと拡大していくというもの。

 スティーブ・マックィーン(消防隊長)、ポール・ニューマン(建築設計家)に加え、フェイ・ダナウェイ、ウィリアム・ホールデン、フレッド・アステア、ロバート・ボーンなど当時のオールスター・キャストを配し、プロデューサーは「ポセイドン・アドベンチャー」のアーウィン・アレン、20世紀FOXとワーナーブラザーズ共同製作というハリウッド映画の巨大プロジェクトだった。

 9・11世界貿易センター・ツインビル崩壊とは比較しえないが、今年2月のマドリード高層ビル(32階建て)炎上シーンがまさに「タワーリング・インフェルノ」を彷彿させた。
  幸いその火災で死者は出なかったが、出火原因は電気系統の不具合だったと伝えられる。

  自然災害だろうが人災だろうが、テクノロジーが“想定外”を取り込まない限り大災害は起こり得るということか……〈以下、映画シナリオから。筆者訳〉
                  □
「火事の状況はまずいのか」
「火事なんだ。どんな火事だってまずい」
 (ビル・オーナーと消防隊長)
                  *
「今夜はついてる。死体は200以下だ。いまにこんなビルで1万人もの死者が出るぞ。俺たちは誰かがビルの建て方を聞きにくるまで、死体を運び、煙を喰らい続けるのさ」
「建て方を教えてくれよ」
「聞きに来いよ。俺がいるところへ」
 (消防隊長と建築設計家)